テトラパックと Yellow Dreams 社が協力して、EU における紙容器のリサイクル能力を増強
ローザンヌ、スイス、2024 年 12 月 10 日 - テトラパックと Yellow Dreams 社が共同で約 300 万ユーロを投資した新しいリサイクル工場が、2025 年後半にイッテルヴォールト（オランダ）で操業を開始します。この施設では、使用済みの飲料用紙容器の非繊維成分（ポリアル）を処理し、欧州連合（EU）におけるリサイクル能力を高めていく予定です。
ベルギーとドイツの国境に近い戦略的な立地に位置するこの工場は、ベルギーとオランダでリサイクルされる飲料用紙容器のポリアル全量ならびにドイツからの一部の量を処理できる潜在能力を有しています。このオランダの第 2 工場は年間処理能力 20,000 トンを誇り、ローゼンダールにある Recon Polymers 社の既存の設備能力 8,000 トンを補完して、この地域のリサイクル能力を大幅に向上させます。また、この工場は、 EU の既存の確立されたリサイクルインフラに加わることになります。EU では、20 の専門製紙工場で飲料用紙容器がリサイクルされており、ポリアルは現在 10 か所の施設で処理されています
テトラパックの回収・リサイクル担当副社長、Kinga Sieradzon は次のようにコメントしています。「この地域での使用済み飲料用紙容器のリサイクル能力を大幅に強化するこの新工場を発表できることを嬉しく思います。Yellow Dreams 社と協力することで、オランダの公式リサイクル目標を上回るチャンスが出てきましたが1 、これが実現すると、バリューチェーン全体のすべてのステークホルダーと協力して、回収、分別、リサイクルを推進するというテトラパックの取り組みにおける新たなマイルストーンとなります。テトラパックは、全世界で毎年 4,000 万ユーロに上る投資を継続的に行っていますが2、これは、飲料用紙容器のリサイクルを推進し、持続可能な活動を支援するという当社のコミットメントを反映したものです。」
また、Yellow Dreams 社の代表取締役社長である Bas Gehlen 氏は次のように述べています。「Yellow Dreams とテトラパックの共同の取り組みは、ポリアルのリサイクルの可能性を示すだけでなく、循環型システムの構築に向けた協力の価値を示す素晴らしい例となります。このプロジェクトを通じて、紙容器リサイクルの変革の先頭に立ち続け、環境に対する永続的な影響力を維持し、循環型経済の実践のさらなる導入を促進していきます。」
現在では、飲料用紙容器は、回収、選別、リサイクルのインフラがあるところならどこでも、新しい製品の価値ある材料にリサイクルすることができ、実際にリサイクルが行われています。このため、このインフラを拡大することがテトラパックの優先事項となっています。再生紙繊維は、E コマース用の箱やショッピング用の紙袋など、様々な紙製品の品質を高めるために使用されます。ポリマーとアルミニウムの保護層は、リサイクルを経て、射出成形、押し出し成形、熱成形などの用途向けのバージンプラスチックや他のリサイクルプラスチックの代替品となり、パレット、木箱、屋外家具、植木鉢、タイルなど様々な物の生産に使用することができます。
テトラパックは 2019 年以来、ポリアルのリサイクル技術の開発を進めるために Recon Polymers 社と緊密に連携してきました。このプロジェクトは、オランダのローゼンダールで 2021 年初頭に操業を開始した本格的な商業プラントへと発展し、2023 年には処理能力を年間 8,000 トンに増強するために 100 万ユーロの資金が投入され、その結果、フランス、ベルギー、オランダ全土でマテリアルサーキュラリティが推進されるようになりました。今回の Yellow Dreams 社との共同投資は、同様の技術に基づき、ポリアルを再利用可能なパレット、インテリア、大判 3D プリントのオブジェなど、様々な日用品に変える手助けをするもので、この取り組みにおける最新のステップとなります。この新工場が稼動すると、複数の国に恩恵がもたらされることになります。
報道関係者向け連絡先
Lucia Freschi
テトラパック
電話：+39 347 263 2237
Lucia.freschi@tetrapak.com
1 オランダの公式リサイクル目標は、繊維のリサイクルだけでなく、ポリアルのリサイクルも対象としています。この目標は、2023 年の 34% から 2030 年には 55% となる予定です（出所：https://www.verpact.nl/nl/drankenkartons）
2 設備投資と運転投資。
