オランダのプレミアムアイスクリームとパティスリーのサプライヤーである Otelli は、スタッフがより付加価値の高い作業に携われるように、アイスクリーム容器の充填に協働ロボット(コボット)を使用しています。
オートメーションは、ロボットアプリケーションを活用して食品業界を変革しています。協働ロボット(すなわちコボット)は、人間に代わって肉体的に厳しい作業、反復作業、または消耗の激しい動きを伴う作業に従事することで、製造現場の負担を軽減します。なロボットの補助的な活用は、スタッフの健康を守るだけでなく、ロボットに仕事を奪われることなく、スタッフがより付加価値の高い作業に時間を費やすことができるようにします。
オランダ西部の Haarlem にあるプレミアム アイスクリームとパティスリーのサプライヤー、Otelli は、食品業界で協働ロボットを実際に使用している良い例です。Otelli は、ホテル、レストラン、ケータリング会社に製品を販売しています。Otelli には 350 種類の商品の在庫があります。また独自の配送トラックも所有し、定期的に商品を注文する約 1,500 人の顧客においしいデザートを直接届けています。
Otelli はテトラパック® アイスクリームロボットフィラー M1 を使用して、毎日 2.5 ~ 4.5 リットルのアイスクリーム容器を何百個も充填するという単調な作業を行っています。以前は、手動で充填していました。
このロボットは、テトラパックが Universal Robots と協力してアイスクリーム充填専用に開発したコンパクトなソリューションです。安全ケージを必要とせず、オペレーターと並んで作業する協働ロボットです。センサーがコボットの力を制御し、コボットが誤ってオペレーターにぶつかった場合、コボットはすぐに停止します。オペレーターを保護するために、ノズルのエッジは丸く設計され、充填バルブには体の一部が挟まれるような箇所がありません。
このロボットフィラーには、連続フリーザーが接続され、1 分間に 12 ユニットまたは 1 時間に 2,400 リットルのアイスクリームが製造できます。毎回正確な量ですべてのタブ容器を満たし、職人のパターンさえもシミュレートします。
「機械は順調に稼働しています。」と Otelli の管理担当ディレクター、Jaco De Vreugd 氏は満足そうに言います。「操作が簡単で、信頼性が高く、充填の一貫性が向上しています。」と彼は言います。
Otelli は、繊細なデザートで常に完璧を目指しています。見た目の美しさは味と同じくらい重要です。アイスクリームマカロンは、中でも最も人気のある製品です。おいしいアイスクリームと 2 枚のサクサクしたシェルのハーモニーがなんとも言えません。
特別な職人技のアイスクリーム、高級パティスリー、最高品質のデザートのカラフルな世界と、協働ロボットによる自動化された効果的な製造とのコントラストは、非常に印象的です。しかし、この不思議な 2 つの世界の融合は、独自のアイスクリームだけにとどまらず、パティスリーやショコラティエでも見ることができます。「オランダで私たちと同じことをしている会社は他にありません。」と de Vreugd 氏は述べています。
テトラパックロボットフィラー M1 はゲームチェンジャーです。製品の品質と製造コストだけでなく、人間工学とオペレーターの安全性の観点からも、高品質のアイスクリームの手動製造に関連する問題を解決します。コボットへの投資の主な理由は、従業員の時間からの解放だと de Vreugd 氏は説明します。この機械は、様々なフレーバーのアイスクリームを容器に詰める短いサイクルの部分を引き継いでいます。「この作業はとても疲れる作業です。そうした作業はコボットに任せて、スタッフが他の仕事ができることはとても良いことです。たとえば、パティスリー部門ではもっとたくさんの要員が必要です。」と彼は続けます。
de Vreugd 氏によると、Otelli のプレミアムデザートを製造できる熟練したスタッフを見つけることはとても難しいと言います。会社には約 65 人の従業員がいます。
「誰もが必要な要員です。コロナウィルス感染症のパンデミックから 2 年、私たちは追いつくために必死で働いています。私たちにはロボットという代替手段があります。ロボットに仕事を奪われることはありません。私たちには、まだまだたくさんの仕事があります。」と彼は述べています。
熟練労働者が不足していることに気づき、スナック業界で食品加工機械を長年扱ってきた de Vreugd 氏は、製造での特定プロセスの自動化を支援してくれる企業を探し始めました。
「テトラパックが新しいロボットフィラーを発表したときに、私はすでに自分でロボットを作る計画を立てていました。そこで、テトラパックに連絡して詳細を入手しました。2 か月後、私たちはロボットを注文しました」と彼は言います。
発注前に、de Vreugd 氏はロボットの設計と充填能力についてテトラパックチームと話し合いました。テトラパックのアカウントマネージャー、Bernard Kimpe は次のように述べています。「私たちは何度もコラボレーション型の会議を開きました。」 「彼はアイスクリームのテクニックに非常に精通していて、アイスクリームのフィギュアをウォーターカットできるようにスライドテーブルを追加しました。」
De Vreugd 氏はこの協力に非常に満足しています。「テトラパックは、変更と調整に対してオープンです。」と彼は言います。ロボットフィラーなどのコボットの利点は、非常にコンパクトであり、周囲の保護ケージなどの多くの安全対策が必要ないことです。「この機械は場所を取らず、複数の充填オプションがあります。」と de Vreugd 氏は言います。様々な仕上げやデコレーションに対応する複数の充填ノズルがあり、最大 16 mm の固形添加物のサイズがサポートされています。
ロボットフィラーとは別に、Otelli には 4 台の連続フリーザーとテトラパック製の 2 台のイングレディエントドーザーがあります。「テトラパックのことは以前から知っていましたが、彼らの機械は高品質で非常に信頼できるものでした。」と de Vreugd 氏は言います。
Otelli は、オートメーションへの取り組みで、すでに次の一歩を踏み出しています。2 台目のロボットフィラーは、工場内の 1 台目のロボットフィラーの隣に設置される予定です。「最初に導入したフィラーは、アイスクリームをバケツ型の容器に充填するために使用します。2 台目は、タブ容器のアイスクリームやパイなどのデザートに充填するために使用します。継続的な製造が大事です。」
Otelli について
Otelli は 1989 年に設立され、オランダの Haarlem にある高級アイスクリームとパティスリーのサプライヤーです。従業員は 65 名で、売上高は 1,000 万ユーロです。Otelli は、主に全国のホテル、レストラン、ケータリング会社に製品を販売しています。Otelli には 350 種類の商品の在庫があります。また独自の配送トラックも所有し、定期的に商品を注文する約 1,500 人のお客様においしいデザートを直接届けています。Otelli について詳しくはこちら
ソリューションの主なメリット
コボット、すなわち協働ロボットとは、人間と対話することを目的とした使いやすい小さなロボットです。彼らは物理的に人の近くで働き、人と一緒に仕事をすることができます。そのために、丸みを帯びたエッジと軽量素材を使用して人間工学に基づいて設計され、おおむね速度と力が制限されています。ロボットは、機械に何度も同じ動作で積載するなど、反復によってオペレーターの労働災害につながる可能性のある単調な作業を得意としています。
コボットによる自動化は、特に中小企業がメリットを享受できるイノベーションです。業界全般、特に食品および飲料業界では、柔軟性と小規模なシリーズの稼働の必要性が高まっています。
コボットはプログラミングが簡単なため、食品および飲料メーカーは新製品や配送要件に対し、コボットを迅速に対応させることができます。ロボットのサイズが小さいということは、様々な用途に使用できることを意味します。
アイスクリーム充填用協働ロボット
テトラパック® アイスクリームロボットフィラー M1 は、小規模な手作業によるアイスクリームの充填の自動化を目的として、特別に設計された世界初の協働ロボットです。ロボットフィラーは、様々なアイスクリーム製品の充填とデコレーション作業で優れた柔軟性を発揮します。