2018-01-08
スウェーデン、ルンド

継続的な改善に向けた取り組みへの着手

2011 年、多くの課題に直面していたお客様がいました。 過度の廃棄物が原因で生産コストが割高になり、セットアップにかかる時間は長く、設備の故障が頻繁に発生していました。 これらの問題に対処するため、当社は 2 年間の操業コスト保証契約を導入することで、継続的な改善に向けた取り組みに着手しました。 その結果、300 万ユーロ以上のコスト削減を含めた改善が見られました。 お客様は継続的な改善に向けた取り組みを工場全体まで拡大することを決定し、工場全体のすべてのロス分野を改善しています。

既存のメンテナンス サービスの拡充

テトラパックは既に実施していた継続的な改善に向けた取り組みを、全員参加の生産保全 (TPM) プログラムの全面的な導入にまで拡大しました。 TPM を端的に説明するならば、経営陣からライン作業員までも含め、組織に属する全員が生産性を最大化するために最善を尽くすことです。

お客様は、日本プラントメンテナンス協会 (JIPM) の TPM 賞を目標に、3 年間の導入計画を選択しました。 この計画には、5S や日常管理システムを含め、完全な TPM 体制が盛り込まれました。 当社は、お客様が適切な KPI および効率的かつ継続的な改善の方法論を確立するお手伝いをしました。 これは、お客様の組織全体のあらゆるチームに対するトレーニングやコーチングによって実施されました。

900 万ユーロ以上のコスト削減

当社は独自のノウハウを用いたお客様の操業効率改善により、お客様のオペレーション能力を最大限に引き出せるようにします。 増加した生産能力による利益を含めない直接的なコスト削減額は、2014 年から 2016 年までの総額で 900 万ユーロを上回りました。 さらに、この取り組みによって、お客様の競争力と主要な KPI も改善されました。 総合設備効率は 3 年間で 70% から 80% まで増加し、所定作業の導入により、高いレベルで維持されています。 付け加えて、お客様の生産性 (労働力ごとの生産量) は 230% 増加し、生産コストの削減率は 13% を維持しています。 

さらに、取り組みへの熱意やモチベーションの高まり、部門間の連携の緊密化など、数字には表れない効果も数多く見られました。

お客様は目標としていた賞を受賞し、現在も当社のサポートのもと TPM の取り組みを継続しています。

概要:

  • 3 年間で 900 万ユーロ以上のコスト削減
  • 設備総合効率 (OEE) が 70% から 80% まで増加
  • 生産コストが 13% 削減

全員参加の生産保全 (TPM) の導入において重要な原則:

  • パフォーマンス、コスト、およびリスクの面から現在の状況を明確に定義することを徹底
  • 持続可能なやり方で方法論を実施できるように、基礎的な部分を強く重視
  • 日常管理システム (DMS) を用いたスタッフの強化
  • 上層部からオンサイトの販売店を含めた組織全体の、テトラパックによる密接なコーチングおよび講義への参加
  • テトラパックによる、現場での密接なコーチングおよび講義
工場内部の様子