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熱交換器の設計者に共通する方法は、固形物を含む食品と含まない食品のどちらにも同じ従来の計算ツールを使用することですが、固形物が熱交換器の流れと熱動態を大きく変化させることが問題になります。テトラパックの新しい研究では、固形物が熱伝達に与える影響を正確に調査しています。
この研究から、一部の従来の公式では、計算された出口温度と熱交換器を出る固形物を含む食品の実際の測定温度との間に、最大 12℃の偏差が発生する可能性があることが分かりました。この問題を回避するために、熱交換器は通常、寸法を大きく設計します。
一方、実際の温度が予想よりもはるかに高い場合、固形物を含む食品は部分的に破壊され、風味と色が失われる可能性があります。投資コストの点から見ると、熱交換器寸法が目的に対し大きすぎて、スペースやお金が無駄になります。
スウェーデンのルンドにあるテトラパックの製品開発センターで 2 年以上にわたって実施されたこの研究には、ルンド大学の熱伝導を専門とする外部の教授や研究員を含む約 10 人の専門家のグループが参加しました。マンゴーの調理品、濃縮スープ、チャツネ、人参のスラリーなど、さまざまな固形物を含む食品がテストされました。
調査結果は、固形物によって熱伝導係数がどのように変化するか明確に示しています。予想通り、チューブ内での実際の固形物混合が改善されたのに伴って、液相全体の熱伝導計数が増加しています。
テトラパックは、固形物の影響を数値化したことで、固形物の新しい熱伝導計数式と固形物を含む食品の新しい計算ツールを考案することができました。PartCalc と呼ばれるこの新しいツールは、実験データに基づいて検証されました。現在、このツールはお客様が固形物を含む食品の加工処理の設計を最適化する際の支援ツールとして使用されています。
テトラパックの実験で、さまざまな固形物を含む食品が熱交換器から排出される時点のキャリア液体温度を PartCalc で計算したところ、実際の温度との差は平均で 3℃未満でした。従来の計算からすると、これは注目に値する改善です。実際の温度とのより良い相関状態が実現し、それにより、テトラパックは固形物を含む食品向けの熱交換器のシステムをより正確な寸法にすることができます。
» 食品の品質の向上による食品の安全性の保証
» 操業コストと保守コストの削減
» 製品ロスの削減
» 環境フットプリントの軽減
「熱交換器の壁面から液体への熱伝導効率を表す熱伝導係数は分かっていますが、液体と固形物間の熱伝導係数は分かっていません」と彼女は付け加えます。「これについては、一般に知識に基づいて推測してきました。さもなければ、これらの計算を成立させるために、すべての固形物を含む製品で個別に試行しなければなりませんでした。しかし、最近実施した研究で、ホワイトペーパーにも示しましたが、固形物サイズ、固形物濃度、および液体の粘度に応じて熱伝導係数がどのように変化するかのモデルが確立できました。」
2016 年 1 月に発行されたホワイトペーパー「固形物を含む食品の加熱処理に関するインサイドストーリー」をダウンロードしてください。このホワイトペーパーには、テトラパックの新しい発見と熱伝導の計算に使用する新しい計算式について詳しく記載されています。