2018 年当時、FrieslandCampina は、主にヨーロッパとアジアに 40 か所以上の生産拠点を持ち、ハードウェアやソフトウェアの自動化が進んだ拠点もあれば、そうでない拠点もありました。
FrieslandCampina の運用技術のグローバルディレクターを務める、Ron Veldhuizen 氏は次のように説明しています。 「私たちは、全社にわたる世界的な OT 標準化のビジョンを打ち出しました。 標準化を進めることで、プロジェクトのコスト削減、未開発地域や再開発地域で展開するプロジェクトのリードタイムの短縮を実現したいと考えたのです。」
ビジョン達成までの道のりの最初のステップは、シーメンスとアヴィバのテクノロジーをベースとした標準的なスタックの選択でした。 しかし、FrieslandCampina は、これではすべての答えが得られないことがわかりました。 標準化のプラスの効果を活用するには、OT データを使用できるようにする標準を含め、標準化された自動化フレームワークも必要になります。 これにより、プラントの最適化、トレーサビリティ、効率が実現できるだけでなく、ベストプラクティスを迅速に展開して、1 つの工場で成功した改善を複数の工場ですぐに実行することも可能になります。
FrieslandCampina は、市販され標準化された自動化プラットフォームを探し始めました。 複数のオプションを検討した結果、FreslandCampina はテトラパック® プラントマスターを選択したのです。 FrieslandCampina の決定の主な基準は次のとおりです。
2020 年には、テトラパックと FrieslandCampina との間で専用のライセンスフレームワーク契約が締結され、両社間の法的な技術供与の詳細が明文化されました。 この契約には、ソフトウェア本体だけでなく、トレーニングやヘルプデスクなどのサービスが含まれています。 オランダのテトラパックでキーアカウントマネージャーを務める Joris Scholten Linde は次のように述べています。「この契約はテトラパックにとって新たな境地を切り開くことになりました。 テトラパックが自社の機器を導入することなく、自動化ソフトウェアのライブラリを販売したのはこれが初めてのケースで、サードパーティのシステムインテグレーターにそのライブラリの使用を許可したのも初めてでした。」
FrieslandCampina の観点からすると、枠組み合意により、それぞれの新しいプロジェクトが有利なスタートを切ることができ、今後もそれを継続できます。「私たちのチームは最初から、誰と連携し、どのシステムインテグレーターを見積もりに参加させるべきかわかっていました。私たちは事前に準備を整えることで、プロジェクト作業におけるプレッシャーを大幅に軽減することができました。」と Ron Veldhuizen 氏は述べています。
契約の締結後、段階的な導入が開始されました。現在、FrieslandCampina の 5 つの工場がテトラパックプラントマスターで稼働しています。
2021 年の夏、オランダのチーズ工場で最初のフル装備が完了しました。 システムの自動化にはテトラパックのソフトウェアが使用されます。そのため、テトラパックは現地のシステムインテグレーターにトレーニングとキットを提供しました。 2022 年 1 月には、新しい膜処理ユニットにもテトラパックのソフトウェアがインストールされました。
「まもなく、アジアでテトラパックプラントマスターをベースにした 2 つの戦略的な未開発地域の工場の試運転が開始される予定です。」と Ron Velduizen 氏は説明し、次のように続けました。 「どちらの工場も、テトラパックが関わることで標準化の観点から見て、完全に計画通りに実行され、システムの最新のトレーサビリティとレシピ処理機能が活用できるようになります。 私たちは、今後、他のプロジェクトへの大幅なスピンオフを予測しています。」
テトラパックは、システムインテグレーターに自動化ソリューションとサポートを提供することに加えて、FrieslandCampina の変更管理プロセスもサポートしています。 「テクノロジーのデモンストレーション、オーダーメイドのトレーニング、参考訪問を通じて、より多くの人々が新しい働き方を受け入れることができるようにします。」と説明するのは、Joris Scholten Linde です。
Ron Veldhuizen 氏も「新しい世界基準を適用しようと思えば、ある程度の抵抗があるのは当前です。」と述べています。 「今回の場合も、現地チームはわずかな人数のシステムインテグレーターと実装を実行しなければなりませんでした。その結果、彼らはテトラパックプラントマスターに慣れる必要がありました。 変革を受け入れることは簡単ではありませんが、テトラパックは地元で OT プロジェクトを主導するスタッフに必要な情報を提供してくれました。これはスタッフをどれだけ安心させたことでしょう。」
テトラパックのソリューションが導入された、FrieslandCampina の工場管理者はすでに、日々の意思決定の基礎となる信頼性の高いリアルタイムデータを取得できるメリットを実感しています。
Ron Veldhuizen 氏は次のように述べています。「私たちの新しい働き方が会社の収益にどのように反映されるか分かるのはまだ時期尚早ですが、テトラパックプラントマスターがもっと広範囲に導入された暁には、コンポーネントの再利用と知識の共有がより価値あるものになると確信しています。 最終的に、FrieslandCampina の目標はさらなる世界標準化です。それが今後数年間で、私たちが競争の勝者となるための基盤になることを信じて疑いません。」