チューブ式またはプレート式熱交換器のアップグレードについて 効率の向上の面に関して言えば、こうした動きは商業的に理にかなっているたくさんの理由があります。中でも、テトラパックの次世代のチューブ式およびプレート式熱交換器が明確にコスト削減できる特定の領域が一つあります。エネルギーとユーティリティーの消費領域です。
テトラパックは食品加工処理技術のグローバルリーダーとして、お客様の運用を最適化する様々なスタンドアロンコンポーネント、つまり費用対効果が高く、効率を向上させるソリューションを提供できます。エネルギーと水の消費を削減する食品加工処理技術とサービスは、持続可能性の大きな部分を占めています。持続可能性は、最新世代のテトラパック® チューブ式熱交換器とテトラパック® プレート式熱交換器の開発でも、最も重要視されました。
テトラパックの熱交換器のグローバルコマーシャルプロダクトマネージャー、Jimmy Moons は、次のように述べています。「私たちは、消費を削減することで、ユニットを実行するお客様のコストを削減する方法を検討しました。」 「同じ生産量に必要なエネルギー量の削減はより持続可能な運用に不可欠です。その上、毎日の運用コストも削減します。」
テトラパックのチューブ式熱交換器の最新世代の研究開発では、内部チューブに特許出願中のQ波形を採用するという、独自のイノベーションが生まれました。「この波形により、圧力損失が 40% 低減し、熱交換器のポンプの電力消費を最大 40%1 削減することができます。」と Moons は説明します。「また必要な圧力が少ないため、従来と比較して小型で安価なポンプが使用でき、コストをさらに削減し、二酸化炭素排出量も削減できます。」
テトラパックのプレート式熱交換器も同様に最適化されました。プレートのより滑らかなパターンと最適化されたフロー分布により、熱伝達が 15% 向上し、必要なポンプ電力が 10% 減少します。どちらも、同じ生産量で必要な電力が低減されます。
テトラパックのチューブ式熱交換器とプレート式熱交換器によるエネルギーとユーティリティの消費削減が実現したのは、イノベーションと新技術によるだけではありません。その他の周辺の設計機能とオプションの追加機能も、より持続可能な運用を念頭に置いて設計されています。テトラパックのチューブ式熱交換器の 1 つに保護パネルを追加すると、エネルギーコストが最大 6% 削減されます。さらに、これらのパネルの後ろに断熱材を追加すると、最大 11% 削減できます。
特に P2P(製品対製品)技術のチューブインサートタイプを考慮した場合、テトラパックのチューブ式熱交換器の全体的な設計とサイズは効率の向上(および節約)に貢献します。製品再生セクションのサイズがますます大きくなっているため、加熱に必要な蒸気の量と冷却に必要な冷水の量が削減されます。「繰り返しになりますが、加熱も冷却も突き詰めれば電力の消費です。この部分が削減できることは電力も削減され、しいて言えばお金が削減できるということです。」と Moons は述べています。
また、P2P チューブインサートタイプをを装備したテトラパックのチューブ式熱交換器セクションは、製品対水(P2W)チューブインサートタイプよりも効率的です。P2P の省エネルギーで超コンパクトな設計の高いエネルギー再生機能は、従来の P2W 設計と比較して、冷却と蒸気に必要なエネルギーコストを 55% も削減します。
エネルギー効率をさらに改善して運用コストを削減することが、テトラパックのエネルギー管理サービスの目標です。エネルギー管理は、お客様の製造における緊縮を目的とした分析とコンサルティングサービスで、お客様の工場を訪問し、熱交換器の稼働データとユーティリティコストを収集します。収集されたデータは高度な計算ツールを使用して、熱交換器のスペシャリストによって改善の可能性を分析するために使用されます。その結果から、提案された様々なアクションが運用コストに与える影響が示されます。
熱回収レベルを上げることは、多くの熱交換器にとって年間コストを大幅に削減する隠れた要因であり、エネルギー効率を最適化するためのテトラパックの計算モデルは、大幅なコスト削減を実現できます。たとえば、1 時間当たり 40,000 kgの牛乳をパスチュライザーで処理している、ある乳製品メーカーは、熱回収率を 90% から 94% にすることができ、総運用コストへの影響は、年間 62,000 ユーロの節約になりました。
ラインの中心部分にテトラパックのチューブ式熱交換器やプレート式熱交換器を選択することは、効率化やコスト削減に加え、多くのメリットがあります。特にこれらの機器に関する専門知識やローカルなサポートの提供は貴重です。さらに、スタンドアロンのソリューションは、購入、設置、運用、改良、メンテナンスが容易です。テトラパックの熱交換器はスタンドアロンで柔軟に、テトラパック以外の装置と一緒に設置でき、作業も比較的すばやくできるはずです。わずか数時間から数日、統合はそれほど複雑ではありません。と Moons は説明してくれます。
堅牢で信頼性の高いソリューションである、テトラパックのチューブ式熱交換器とプレート式熱交換器は、すべての加工処理コンポーネントと同様にお客様の運用を最適化するように設計されています。さらに、コンポーネント耐用年数全体を通したサポートや柔軟な資金オプション(クレジットまたはリース)と言った実証済みテクノロジーによる還元システムによってコストを節約することができます。
Moons は次のようにも述べています。「私たちは、それぞれのお客様が熱交換器に求めるものを的確に把握し、そこからソリューションを構築したいと考えています。」 「持続可能性と同様に、最近ではランニングコストが非常に重要であることを理解しています。そのために、チューブ式熱交換器とプレート式熱交換器のエネルギー効率を高めるために懸命に取り組んできました。それらは、食品および飲料メーカーにとってウィンウィンのソリューションです。」
1. 電力は次の式により計算されます。P(kW) = Q*(H/10)*(全体的な効率係数)
Q = 1 時間当たりのリットル単位の処理能力
H = 総ヘッド(バール)
製造のシナリオ 1
Q1= 1 時間当たり 10,000 リットル
H1= 10 バール
製造のシナリオ 2
Q2= 1 時間当たり 10,000 リットル
H2= 6 バール(圧力損失の 40% 低減)
P2/P1 = 6/10 = 60%、したがって、2 番目のシナリオでは、電力消費を 40% 節約できます。