2017-01-11
日本

商品棚で変化をもたらす: トロピカーナ エッセンシャルズと テトラ・プリズマ® アセプティック 330 スクエア with DreamCap 26

 

サクセスストーリーの概要

日本の果汁市場は売上が減少しており、トロピカーナ製品の販売も停滞気味でした。 2015 年に発売されたエッセンシャルズ シリーズは、同社の機能性ジュースのラインナップで、健康志向の消費者をターゲットに新たな分野を開拓するために投入されました。 テトラ・プリズマ® アセプティック容器 330 スクエア with DreamCap 26 の採用は、差別化を図り、消費者への健康面でのメリットを強調し、新たな消費の機会を生み出すうえで極めて重要でした。 スーパーマーケットやコンビニエンス ストアの商品棚で、より多くのスペースをより目立った場所に獲得するために、容器は主要な役割を果たしました。

知名度の高い大手企業

キリン・トロピカーナ株式会社は、トロピカーナと飲料メーカーのキリンビバレッジ株式会社の合弁会社で、1991 年に設立されました。同社は、紙容器、ペットボトル、缶ジュースやココナツウォーターの製品シリーズを製造しており、トロピカーナのジュースは受託生造者が充填包装を請け負っています。 キリン・トロピカーナは、容量で日本最大のジュース ブランドとなっています。
主な競合ブランドには、スジャータ、ドール、サンキスト、ミニッツメイドなどがあります。

課題: 競合製品の増加とジュースの利点に関するあいまいさ

トップメーカーであるトロピカーナも、日本市場での果汁の長引く売り上げ減少の影響を強く受けていました。 2010 年から 2014 年の間、従来の 100% 果汁市場は 19% 減少し、6.83 億リットル/年から 5.52 億リットル/年に落ち込みました。 Tetra Brik® Aseptic (テトラ・ブリック・アセプティック) 250ml 容器のトロピカーナ ジュースも大きな打撃を受け、2009 年から 2014 年の間に売上が 26% 減少しました。スーパーマーケットはこのカテゴリの商品スペースを減らし、重要な販売経路であるコンビニエンス ストアは自社ブランドの果汁を置くようになっていました。 野菜ジュース、豆乳ドリンク、ドリンクヨーグルトが商品棚の多くのスペースを占めるようになり、それらは消費者から健康的なオプションとみなされるようになっていました。 アンケート調査でも、日本の消費者が、こうした競合製品よりも果汁を選ぶ明確な理由がないと感じていることを裏付けていました。

販売の機会: 新たな製品、新たな分野、購入する新たな理由

このカテゴリにおけるリーダーとして、トロピカーナはマーケットを刺激し、果汁カテゴリの中で新たな分野を生み出すための取り組みに着手しました。 市場調査の結果、食物繊維、カルシウム、鉄分の添加による健康面での付加的なメリットを強調した、機能性を持つ新たなフレーバーの果汁ドリンクというアイデアが採用されました。 明確な位置づけは成功への鍵であり、包装によって従来の果汁製品と新しい製品との差別化を際立たせる必要がありました。 トロピカーナは、テトラ・プリズマ・アセプティック 330ml スクエア ドリームキャップ 26 を選びました。 新鮮なイメージを与え、差別化が明確で、プレミアムな製品であることを伝えられるからです。 キャップは特に女性層に適しており、再栓できるキャップは日中に外出先で消費するのに理想的であると判断されました。 この付加的な便利さと、より大きな紙容器サイズにより、テトラ・ブリック・アセプティック 250ml スリム容器の製品よりも、少し高めの価格設定にすることが可能となりました。

ジュースの雫

テトラ・プリズマ・アセプティック 330ml スクエア容器とドリームキャップ 26: 相乗効果

消費者に新しいラインナップのどこが良いと思うか尋ねたところ、第 1 位は味わい (71%) で、それに僅かな差で続いて、 飲みやすい (60%)、再封可能 (55%)、扱いやすく開け閉めが簡単 (44%) など、開け口に関するものでした。 その他の回答として、 デザインが良い (42%)、また容量が最適 (41%) などもありました。 ドリームキャップ 26 は、製品に革新的な印象を与え、標準的なジュースではなく、他のプレミアムなフルーツ果汁と視覚的に分類されることに成功しています。 トロピカーナは、この市場では初めて、緑色のキャップを採用することにより、商品棚での差別化を鮮明にし、フレッシュ感と健康というイメージを伝えるようにしました。

商品棚での成功: トロピカーナ エッセンシャルズはニッチ市場を開拓

日本ではスーパーマーケットやコンビニエンス ストアがジュースの主な小売経路となっており、そのいずれも標準的な小型容器の果汁の商品スペースを減らしていました。 しかし、エッセンシャルズの販売にあたっては、当初から相当の商品棚のスペースを確保することが重要でした。 トロピカーナは、発売時に各店舗で大きな露出があるよう交渉し、スーパーマーケットでは特別な展示コーナーを設け、店内宣伝を行いました。 コンビニエンス ストアでは、3 つのフレーバー (2015 年 4 月には 4 つ目のフレーバー、2016 年 1 月には 5 つ目のフレーバーを追加) をシリーズとして同時発売することで、商品棚でエッセンシャルズがブロックとして目立つようにしました。 店頭ディスプレイ、宣伝用のステッカー、ウェブ ベースの消費者キャンペーンでは、製品の栄養面での利点を強調し、「足りてる?あなたの、不足を補います」というキャッチフレーズが使用されました。 

キャップがすべて: 店頭プロモーション

スーパーマーケット チェーンのイオンは、トロピカーナ エッセンシャルズ、および森永の TBC と Tropicoco シリーズのジョイント キャンペーンを実施しました。 トロピカーナが提案したこのキャンペーンでは、 「アクティブな毎日を送るあなたに、いつでもどこでも味わえる飲料」として、ドリームキャップに焦点が当てられました。 対象製品を購入した際のレシートを提示すれば、日用品のあたるキャンペーンに応募することができました。 この異例のクロス ブランドのコラボレーションは、製品ラインナップの定義とプロモーションにおいて、容器の形状が重要であることを物語っています。

その成果と理由

トロピカーナ エッセンシャルズは 2015 年 1 月に正式発売され、それ以来、売上は着実に伸びています。 トロピカーナは、通常の果汁に代わる魅力的な製品によって小型容器の市場を活性化することを目指しましたが、あらゆる指標からしてそのことに成功しています。 2014 年 6 月から 2016 年 6 月の間に、小型紙容器の売上は 71% 増加しました。
購入者の 3 分の 1 以上は「新規の飲用者」(果汁を以前は飲んでいなかった、あるいは飲まなくなっていた消費者) で、既存の果汁飲用者の 31% はエッセンシャルズに切り替えてから購入頻度が増えました。 テトラ・ブリック・アセプティック 250ml スリム容器の売上は安定していますが、2015 年のエッセンシャルズの売上は、トロピカーナの小型容器の全売上の約 40% を占めていました。 エッセンシャルズ シリーズの成功の主な要因となったのは、優れた製品 (明確なコンセプトと位置づけ、および優れた味わい)、消費者へのメリットを明確に伝えること (店頭ディスプレイ、キャンペーン、ステッカーを使用)、発売開始時から店内における優れた品揃えと視認性、インパクトのある機能的な容器、および新たな分野を開拓するという企業の意気込みでした。

今後の展望

キリン トロピカーナはエッセンシャルズ シリーズの成功を追い風に、2016 年 1 月には新たな製品を発売し、通勤電車で宣伝キャンペーンを行いました。 売上は急速に伸びています。 

トロピカーナとTetra Prisma® Aseptic (テトラ・プリズマ・アセプティック)