栄養補助食品と栄養食品(FSN)カテゴリーは勢いをつけており、今後数年この勢いが衰える兆しはありません。これはライフスタイルに合わせて健康の位置付けが変わったことに起因し、消費者はその価値観にあった製品をますます求めています。これには、自然由来の成分やより持続可能性の高い製品などが該当します。液体健康製品は、こういった製品を求める消費者が魅力的に感じるよう、特別な配合が可能です。では、どのように取り組めばよいのでしょうか。想像するよりも簡単です。
液体栄養製品には、スポーツ栄養、特別栄養、医学的栄養、ライフスタイル栄養があります。これだけのバリエーションがあるため、幅広い層の消費者にアプローチすることが可能です。こういった製品が持つ高いニーズ、知覚価値、利便性は、高い利益率にも繋がるので、このカテゴリーにおいていかなるアップグレードでの拡大でも大きな可能性があります。
新たなカテゴリーに進出することは楽しみでもあると同様に心配も伴います。しかし、FSN ではシンプルなアップグレードと同じくらい単純明白です。乳製品、植物由来飲料、100%果汁、粉末のいずれを製造していても、必要なインフラは既に揃っているはずです。
既存の食品加工処理ラインを液体栄養製品用のライン用にアップグレードすれば、加工処理の柔軟性と事業の収益性を向上させながら、健康志向の製品への高まる需要に応えることができます。液体 FSN 市場に進出するために既存ラインをアップグレードする方法は 1 つではありません。これは、現在製造しているものや今後製造を計画しているものによって大きく異なります。
アップグレードはどれも異なりますが、どのプロセスにも共通する点がいくつかあります。常に現状の能力を評価し、掲げている目標を達成するためにアップグレードが必要な領域を見極めることです。そして、混合や調合システム、ホモゲナイザー、殺菌機、加熱処理といった設備を確認する必要があります。
ここから、重要な最適化や自動化の可能性や、新しいテクノロジー、レシピおよび成分に関する追加のトレーニングやサポートの必要性の有無を検討します。既に導入されているテクノロジーによってアップグレードは異なりますが、次の例では、魅力的な好機をつかむために既存ラインを適応させる方法を説明しています。
既に乳製品を製造していて、新規のラインを一本追加することなく製品の多様化を図る場合、ミルクベースのプロテインシェイクのパッケージ飲料で FSN カテゴリーに進出を果たすことができます。推奨されたプロテインパウダーを使用する場合、またはプロテインパウダーを液体ミルクベースに追加する場合、既存設備にほんの少しの手を加えることは、生産性と収益性を向上させるための一手段です。
栄養粉末を始めとする粉末製品を既に製造している場合、液体 FSN カテゴリーでパッケージ飲料製品に新たな好機を見出してはどうでしょうか。RTD プロテイン飲料のリットルあたりの単価はプロテイン粉末より高いため、新規と既存の両方のお客様にアプローチしながら収益を高めることができる可能性があります。栄養粉末ラインを拡張して液体栄養製品を製造する場合、新規のウェット食品加工処理エリアが必要になります。ただし粉末処理に関しては、両方のラインに共通で使用できます。液体食品加工処理に必要な主要なアップグレード