よくある質問

全粒大豆飲料とは正確には何でしょうか?また、従来の大豆飲料や通常の大豆飲料とどう違うのでしょうか? それらの特性や特徴はどのようなものでしょうか? 最善の製造プロセスとは?また関連する主な課題とは何でしょうか? ここで、その答えをご覧ください。

全粒大豆飲料について

  • 全粒大豆飲料とは、豆の殻も含め大豆を 100% 使用したフルファイバーの飲料です。
  • したがって、豆の植物繊維は、最終製品の飲料にも含まれます。
  • 普通または従来の大豆飲料と比較して、繊維とタンパク質の含有量が明らかに違います。
  • 全粒の大豆を使った製造プロセスでは、おからも廃棄しません。

それらの特性や特徴はどのようなものでしょうか?

  • 全粒大豆飲料は、健康的で栄養価が高く、濃厚でクリーミーな味わい、滑らかな食感と心地よい口当たりが特徴です。
  • また、大豆に含まれるカルシウムの割合や食物繊維の含有量が高く、大豆たんぱく質の約 40% が保持されています。
  • 通常、最終製品に安定剤、乳化剤、または増粘剤を追加する必要はありません。
  • これは、全粒大豆飲料がクリーンラベル戦略をサポートし、品質保持期限が安定していることを意味します。
  • また、従来の大豆抽出方法と比較して、100% の収益率があり、同じ量の豆からより多くの飲料を生成します。

全粒大豆飲料とは正確には何でしょうか?また、従来の大豆飲料や通常の大豆飲料とどう違うのでしょうか?

  • 全粒大豆飲料は繊維含有量が多いため、粘度は通常、従来の大豆飲料よりも高くなります。
  • この繊維を上手に加工することで、全粒大豆の飲料はコクのあるクリーミーな味わいになります。
  • 従来の抽出された大豆は、栄養密度が低く含まれるたんぱく質も繊維もその割合が低くなります。
  • さらに、従来の抽出された大豆の場合は、「おから」という廃棄物が、大豆 1kg 当たり 1.5 ~ 2kg 排出されます。
  • つまり、平均的して、わずか 60% しか製品にならないということです。従来の製法では、1kg の大豆から7 リットルが製造されるのに対し、全粒大豆からは 12 リットルの飲料が製造できます。
  • 特定の要求を満たす伝統的な大豆飲料には、様々な種類があります。次の表を参照してください。

種類

説明

固形物が多いまたは濃厚な大豆飲料

大豆と水の比率を 1:5(約 4% のタンパク質)にして、全粒大豆から水分抽出して作られます。

乳製品のような大豆エキス

乳製品に似た組成です。 大豆と水の比率は約 1:7(タンパク質 3.5% を含有)。 わずかに甘みがあり、牛乳に近い成分にするために脂肪分と塩分を添加しています。

バリスタ大豆飲料

製品を安定させるためや、良好な泡立ち、pH 7+、大豆臭さを抑えるために特定の安定剤や乳化剤を使用して処方され、バニラ、ミルク、クリームの香りでマイルドな風味を付けることができます。

よりマイルドな大豆飲料

大豆と水の比率を 1:20(タンパク質の含有量約 1%)にした甘みのあるフレーバーな飲料。

大豆エキスベースの果汁または牛乳のような飲料

大豆エキスと果汁、その他の植物エキスや牛乳とのミックス。

おからとは何でしょうか?

  • 大豆の繊維として知られるおからは、伝統的な大豆飲料の製造中に大豆スラリーをろ過したあとに残る、大豆の不溶性副産物です。
  • 通常、生のおからは白またはやや黄色がかった色をしていて、水分が 76 ~ 80%、タンパク質が 2.6 ~ 4.0% 含まれています。
  • これまでは、おからは豚や乳牛と言った家畜の飼料、天然の肥料や堆肥として処理されてきました。
  • また、日本、韓国、中国では伝統的な料理に使用されています。
  • しかし、新しい規制により、また生のおからは腐敗しやすいこなどから、商業的な利用が大幅に制限されています。
  • そのため、おからは廃棄物と見なされることが多く、効率的かつ持続的に処分するには費用と時間がかかる可能性があります。

おからを廃棄せずに大豆飲料を製造することは可能でしょうか?

  • これまでの市販の大豆飲料ラインでは、おからは処理の初期段階の酵素不活性化後に抽出され除去されます。
  • 全粒大豆飲料の場合、原材料から繊維やその他の成分が除去されることがありません。そのために最終的な食感や味覚に十分配慮し、繊維の粒子サイズを極力小さくするなどの工夫をしています。
  • 粉砕や製粉技術が進歩して粒子を微細に加工することができるようになったため、全粒大豆飲料の滑らかな口当たりが実現しました。
  • 大豆を丸ごと製造に使用することで、より多くの飲料が得られるだけでなく、おからを捨てることがなくなるため、廃棄物処理の手間やコストが削減されます。

全粒大豆飲料の製造はどのようなプロセスですか?

  • 粉砕 – 清澄化された液体大豆抽出物を得るための固体と栄養素の抽出を容易にするために、適切に小さな粒子サイズにする必要があります。そのためには、粉砕を適切に制御することが重要です(最初の粉砕は、従来の大豆飲料と同じ粉砕機を使用します)。
  • 熱処理 – トリプシン抑制剤を不活性化するために、液体大豆スラリーを蒸気注入システムで不活性化に必要な温度で加熱します(通常、タンパク質の最大効率比に対応するトリプシン抑制剤 85% の不活性化が基準です)。
  • 微粉砕 – 粉砕、せん断、および均質化プロセスを手際よく組み合わせることにより、大豆スラリーの固体断片をおからの副流としてデカンターで分離する代わりに、飲料に組み込むことができます。 このステップの力強く強烈な処理により、口当たりの良い飲料に必要な微細な粒子サイズが保証されます。 しかし、流量、圧力、せん断、さらにその他のパラメーターは、最適な全粒大豆の飲料を実現するために調整する必要があります。
  • 混合と処方 – 混合は、成分を水に分散させ、原材料が溶解して水和し、安定した脂肪滴/エマルジョンを形成し、小さな粒子を分散させるために行われます。
  • UHT 熱処理 – 分離と最終的な飲料のブレンドの後、製品は超高温(UHT)ユニットで少なくとも 137℃で 4 秒の最小保持時間で熱処理されます(蒸気注入と間接加熱の両方が商業的製造に使用できます)。
  • 脱気 – これは、酸素レベルを低下して高品質の維持、ファウリングの低減、充填時の泡立ちの低減のために推奨される工程です(この工程は間接加熱の前に実行します。直接加熱の場合は、熱処理後に実行します)。
  • 均質化 – 下流での均質化は、製品の舌触り(ざらつき)を滑らかにする最も一般的な方法です。全粒大豆飲料の場合、通常従来の大豆飲料よりも高い圧力(400 ~ 600 bar)で均質化します。ここでさらに粒子のサイズを小さくします。
  • 充填 – 均質化と最終冷却の後、製品は充填包装される前に中間貯蔵のアセプティックタンクに送られます。

他にどのような機器が必要ですか?

  • 全粒大豆飲料のベストプラクティスラインは次の機器で構成されています。 グラインダー、熱処理ユニット、微粉砕ユニット、ミキサー、ブレンダー、UHT ユニット、アセプティック貯蔵タンク、CIP ユニット、充填機です。

全粒大豆の製造での主な課題は何でしょうか?

  • フルファイバー大豆飲料の製造の場合、最も重要な要素は粒子のサイズです。このパラメーターが品質に関連する他のすべてのパラメーターに影響を与えます。 そのために、微粉砕の能力と設定が成功する鍵となります。
  • 熱処理は、トリプシン抑制剤を不活性化させるたけでなく、沈殿や沈降のリスクがあるタンパク質を凝固させます。 ただし、これらの粒子は組成は緩いため、後工程の均質化で簡単に粉砕することができます。
  • 大豆は泡立ちやすい製品です。したがって泡立ちを避けるためにミキサーで操作する場合は注意が必要です。 ミキサー内を真空に保つと、製品の空気含有量も減少します(空気含有量が少ないと、UHT での処理時間も短縮されホモゲナイザーの摩耗も低減します)。
  • 製品の「ざらつき」は、熱処理中に形成される凝集物に由来します。つまり、主な熱処理後に製品が均質化されるように UHT を構成する必要があります。
  • 均質化で圧力を高くすると、粒子が減少しあまり良い結果にはなりません。粒子の分解効率とエネルギー消費のバランスを見つけることが重要です(この変わり目のポイントは、配合によって異なります)。
  • より小さな粒子サイズは、味覚テストで苦味が少ないと感じ、また製品の舌触りのクリーミーさが強調されます。 製品特性に一致する変わり目のポイントを見つけることで、均質化と粉砕のステップをより効率的に設計できます。

既存の大豆飲料ラインを全粒大豆のラインに変えること、またはアップグレードができますか?

  • はい、既存の大豆飲料の製造ラインは、全粒大豆製造のラインに変えることもアップグレードすることもできます。 そのために必要な新しい機器への投資は限定的です。
  • アップグレードされたラインでは、従来の大豆飲料と全粒大豆飲料の両方を製造することができます。
  • 全大豆飲料を製造するために通常必要とされる特定の要素は次のとおりです。
    • デカンターまたはハイシェアーユニットをバイパスするバルブ配置により、全粒大豆飲料と通常の大豆飲料の両方が製造できるようになります。
    • 新しい全粒大豆製品の流動学特性に応じて、UHT ユニットの設計の検討が必要になるかもしれません。
    • ハイシェアーユニット
    • 繊維を含む製品の処理を可能にするために特別に設計された、2 台のハイシェアーユニットの後方に配置する追加のホモゲナイザー。
    • バイパスとハイシェアーユニットを洗浄する、CIP 圧力ライン。
    • 上流ホモゲナイザーも下流ホモゲナイザーも、新しい製品を製造するために異なる構成でアップグレードできます。
図像 - 紙容器

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初期のコンセプトから商品化まで、テトラパックにはイノベーションのノウハウ、リソース、専門知識があり、全粒大豆製品で確実にお客様を成功に導くことができます。テトラパックの解説画像でテトラパックが支援できる方法をご覧ください。

テーブルの上の大豆飲料と大豆

全粒大豆の飲料 - 新しい製造方法

最新の混合および均質化技術を新しい方法で使用すると、新しい商業生産方式で大豆繊維質を含有した豆乳を製造できます。

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